2019.09.04
投資信託を活用しよう
投資信託を選ぶ時のポイントはコレだ!
投資信託を選ぶ時のポイントはコレだ!
(概要)投資信託をどうやって選ぶか。ポイントになるのは安全性、流動性、収益性です。自分が何のために投資信託を始めるのか、投資目標をしっかりとたてておくことも重要です。
投資信託の目標をおさえる
投資信託を選ぶ際のポイントは、安全性、流動性、収益性を見ることと言われます。
安全性とは「リスクが大きいか小さいかということ」
流動性とは「必要な時に換金できるかということ」
収益性とは「リターンが大きいか小さいかということ」です。
しかし、投資信託を始めたばかりの段階では、ファンドを個別に見れば見るほど何を選べばいいか分からない、ということになるでしょう。
気をつけたいのは、なかなか購入するファンドが決まらないと、たとえば分配金利回りが高いものなどを「分かりやすい」という理由で選択してしまうことです。
もちろん、分配金利回りが高い投資信託は魅力があります。しかし、いくら分配金利回りが高くても基準価額が下がればリターンは下がります。分配金利回りは銀行の預金利率とは違いますね。銀行に預けた100万円は、元本100万円に利子がついて戻ってきますが、投資信託はそうではありません。
購入するファンドが決まらないことに焦ったり急いだりすると、こうした基本的な事柄を忘れてしまいがちです。投資信託の本来の選択基準は、あなたが何のために投資信託を始めるか、その目標です。まず、自分の投資の目標をしっかりおさえましょう。
投資の目標をおさえたなら、次に個別のファンドにあたるのではなく、もっと大きな区分けで見てみましょう。
【1】商品と地域に着目する
一般的に投資信託の投資先は「国内株式」「海外株式」「国内債券」「海外債券」の4種類です。国内外の不動産に投資する「不動産投資信託(REIT)」もありますが、ひとまずこの4種類に着目してみましょう。すると「株式」と「債券」という「商品」、「国内」と「海外」という「地域」に分けられます。
株式と債券という「商品」を比べれば、債券のほうがリスクは小さく、株式のほうがリスクが大きくなります。そのかわり債券のリターンは小さく、株式はより大きなリターンを期待ができるということになります。
国内と海外という「地域」ではどうでしょう。これは国内のほうがリスクが小さいと言えるでしょう。海外の債券や株には為替リスクがあるからです。
すると、「商品」としては「国内債券」が、安全性が高いということになります。そして「地域」にも目を配れば、海外の債券もある、ということになります。
しかし、あまりリターンが少ないのでは投資した意味がないという考えも成り立ちます。
そこで、「国内株式」「海外株式」「国内債券」「海外債券」それぞれに、手持ち資金を25%ずつ投資するということも選択肢に入ってきます。
「もう少しリスクをとってもよい」ということであれば、株に投資する比率を国内・海外とも30%に上げトータル60%。そのぶん、債券の比率を国内・海外とも下げる、ということも考えられるでしょう。
このように「商品」と「地域」に着目し、そのうえで個別のファンドにあたるという手順を踏めば、何を選べばいいか分からないという状態から一歩抜け出すことができます。また、こうすることでリスク分散のシミュレーションをはかることにもなります。個別のファンドにあたる前に「商品と地域に着目する」ということが投資信託を選ぶ際のポイントの一つです。
【2】新発売のファンドをはずす
何かを選択するということは、何かをはずすことです。投資信託を選ぶ際の除外対象として、新発売のファンドを挙げることができます。
新しいファンドは販売会社も積極的に宣伝しますから自然に目につきますし、魅力もあります。しかし、運用実績がないわけですから、新しいファンドに飛びつくのは冒険といえるのです。
【3】手数料(信託報酬)も要チェック
投資信託には手数料(信託報酬)がかかります。このパーセンテージも要チェックです。手数料2%とすれば10万円で2000円。そこで「2000円程度ならまあいいか」と判断される方が多いのですが、手数料(信託報酬)の2%は確実に投資家の資産からマイナスされるものです。
1000万円であれば20万円のマイナスです。手数料(信託報酬)のパーセンテージの差は大きいのです。同じようなファンドであれば、手数料(信託報酬)の高いものは選択肢から外すこともポイントとなってきます。
【4】投資信託の保有期間
たとえば、老後に備えることを目標にした場合、長期間の保有を考えることになり、それに適したファンドを選択することになるでしょう。余裕資金を運用して分配金を得たいということであれば、保有は短期間でよいということになります。
自分がどのくらい保有するかということも投資信託を選ぶ際のポイントです。
以上、投資信託を選ぶ際のポイントをいくつかお話ししましたが、選択の基準となるのは自分が「投資信託を始める目標」です。この点はぜひ忘れないようにしてください。