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2019.09.05

投資信託を活用しよう

投資信託のリスクを理解して、上手にリスクと付き合おう!

投資信託のリスクを理解して、上手にリスクと付き合おう!

(概要)投資信託のリスクについてどういったイメージがあるでしょうか。投資におけるリスクは不確実性を意味し、危険という意味でとらえるのは少し違います。投資信託における「価格変動リスク」「為替変動リスク」「信用(デフォルト)リスク」「金利変動リスク」などについて見ていきましょう。

 

投資信託のリスクとは

投資におけるリスクとリターンいうと、たとえば1株3000円の株が1年で1500円になってしまった、反対に1年で倍になったということをイメージされる方が多いでしょう。

だからといって「損をする可能性がある株は危険だよ。リスクがつきものだから」となると、経済用語としてのリスクとは若干ニュアンスが違ってきます。

というのも、英和辞典で「risk」を引くと「危険」と出てきますが、経済用語では、リスクは「不確実性」と定義されるからです。

株価には1日ごとに始値と終値があります。そして、それは毎日、変化します。上昇もし、下降もし、日ごとにそれが繰り返されていきます。そして、それはどうなるかよく分からない、つまり「不確実である」ということです。

そして「リスク=不確実性」という場合、最高値、最安値の数字だけを見るのではなく、その幅を見る、価格の変動を幅として捉えることになります。変動の幅が狭ければ「リスク=不確実性」が小さい、変動の幅が広ければ「リスク=不確実性」が大きいということになります。

そしてリターンについて考えれば、「リスク=不確実性」が大きなものほどリターンが大きい可能性があり、「リスク=不確実性」が小さいものはリターンも小さい可能性があるということになります。

よく言われる「ハイリスク・ハイリターン」と「ローリスク・ローリターン」です。

 

4つの「リスク=不確実性」

投資信託の「リスク=不確実性」を確認してみましょう。

(1)価格変動リスク

投資信託が組み入れた株式や債券の価格が変動する可能性です。株価は企業の業績の影響を受けますが、企業の業績は国内外の経済情勢、政治の影響を受けます。

(2)為替変動リスク

為替レートが変動する可能性です。海外の株式や債券で運用する投資信託に影響します。

外貨建て投資信託の場合、決済も外貨で行いますから、円高になると基準価額にマイナス、円安になるとプラスの影響があります。

(3)信用(デフォルト)リスク

「債務不履行リスク」「貸し倒れリスク」とも言われます。債券等を発行する国や企業(発行体)の財政破綻などによって、利息や償還金があらかじめ定められた条件で支払われなくなる可能性をさします。

(4)金利変動リスク

金利の変動によって資産の価値が変動する可能性です。特に債券は影響を大きく受けます。金利が上がると債券価格が下がり、金利が下がると債券価格は上がります。

 

リスクとの上手な付き合い方

「リスク=不確実性」にはどう対処すればいいのでしょう。肝心なことは、リスクを失くすことはできない、ということです。「絶対儲かる株式投資」といったタイトルの本を見かけることがありますが、もともと「リスク=不確実性」を持った株に「絶対」という文字がつくのは論理的に矛盾しているように思います。

「リスク=不確実性」には、やはり「リスクを分散すること」が最も有効な対処法です。よく言われる「卵は一つのカゴに盛るな」ということです。

20個の卵を一つのカゴに入れて、そのカゴを落とした場合、すべての卵を失う可能性があります。しかし、4つのカゴに5個ずつ卵を入れておけば、一つのカゴを落としても残りのカゴの卵は守られるというわけです。

投資信託の投資対象は、国内株式、国内債券、海外株式、海外債券、国内外の不動産に投資する「不動産投資信託(REIT)」などがあります。これを「資産クラス」と言いますが、異なる資産クラスに投資することで、リスクの分散をはかることができます。

また、大きな金額を一度に投資するのではなく、何回かに分けて投資することもリスク分散の効果的な方法です。

そして、長期間保有すること。ある時大きな幅で変動があったとしても、長期間のうちに変動の幅が狭まる、つまり「リスク=不確実性」が小さくなる傾向があるからです。

 

リバランスを考える

リスクを抑えるためには「リバランス」も大切です。

200万円の資金を国内株式、国内債券、海外株式、海外債券に25%ずつ投資していたとしましょう。金額で言えば各々50万円ずつです。

1年後、国内・海外とも債券の価格は変わらず、株式が国内・海外とも1.5倍になったとします。すると、国内株式75万円、海外株式75万円、債券は国内、海外とも50万円のまま、資金はトータルで250万円に増えたことになります。

投資がうまくいったわけですが、パーセンテージで見てみると、国内株式25%→30%、国内債券25%→20%、海外株式25%→30%、海外債券25%→20%となり、債券に比べリスクが大きい株式への投資が50%→60%に増えたことになります。

そこで、株式を売り、債券を買うことでバランスを元に戻す。リバランスの一例です。定期的(たとえば1年ごと)に分散した投資のバランスをチェックしてみましょう。

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