資産運用白書Article

2019.10.06

資産運用の基礎知識

資産運用における理想的なポートフォリオの作り方とは?

資産運用の方法

(概要)今回は資産運用において重要なポートフォリオについてお話しします。
資産運用におけるポートフォリオとは、金融商品の組み合わせ・構成のことを言います。ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンの金融商品を組み合わせ、安定的な資産運用をすることが大切です。

 

ポートフォリオの考え方

ポートフォリオ(Portfolio)とは、紙挟み、書類入れという意味ですが、資産運用においては株式や債券など金融商品の組み合わせ・構成、つまり資産配分のことを指します。

金融商品には、国内債券、海外債券(先進国・新興国)、国内株式、海外株式(先進国・新興国)、REIT(不動産投資信託)、商品(原油などのエネルギー、金などの貴金属、トウモロコシなど穀物、コモディティーとも呼ばれる)など、さまざまな商品があります。
それぞれリスクとリターンが違いますから、上手に資産を運用するためには、ハイリターンのものだけを組み合わせるのではなく、ローリターンではあるものの安定した運用が期待できるものを組み合わせるなど、組み合わせ・構成を考える必要があります。

例えば、日本の債券への投資はリターンは少ないもののある程度の安心感があります。これに対し海外株式への投資はリスクはあるもののリターンが大きくなる可能性があるという魅力があります。そこで日本の債券と海外の株式を組み合わせ、その投資の配分を日本の債券には大きく、海外株式への配分は小さくし、リスクを分散することが考えられます。

ポートフォリオによってリスクとリターンが違ってきますから、資産運用にあたってはポートフォリオの作成が重要になります。

 

ポートフォリオとは

ポートフォリオを作成する際に考えるべきことは、「投資目標」「投資期間」「リスクの分散」です。「投資目標」とは、何のために資産を運用し、リターンをどれくらい得ようとするかということです。
人生で必要になるまとまったお金、例えば住宅の購入資金、子どもの教育資金、老後の生活設計ということが目標になるのか、あるいは万一の場合の備えということなのか、いずれにしても何のために資産を運用するかを明確にすることが大切です。
目標を明確にすることで、おおよその「投資期間」も見えてくるでしょう。

インターネット上には「資産運用シミュレーション」ができるページがあります。証券会社、銀行などのサイトにあり、元本、想定利回り、期間を入力すると目安となる数字が出てきます。
例えば投資信託を毎月一定額・一定数購入し続ける「積立投資」で、毎月の積立金額を3万円、想定利回りを2%、積立期間10年と入力してみると10年間の積立結果は約398万円になります。20年であれば約884万円、大卒で入社してから定年まで38年間積立てたと仮定すると約2046万円となります。これは、ゆとりある老後の生活設計に必要な資金が3,000万円と言われ、その大半を積立で補うことができます。

また、このシミュレーションは、目標金額と想定利回りから必要な積立期間を計算することや、目標金額と想定利回り、積立金額から積立期間を出すこともできます。
もちろん、これはあくまでもシミュレーションであって、実際にそうなると保証されるものではありません。この点は、証券会社、銀行など、どのサイトにも明記されています。
なぜ、そう明記されているかと言えば、金融商品には当然ながら値動きがあるからです。値上がりもあれば、値下がりもあります。その幅が資産運用におけるリスクです。したがって、ポートフォリオ作成にあたっても「リスクの分散」を十分に検討する必要があります。

 

ポートフォリオの例

「資産運用シミュレーション」をご紹介する際、想定利回りを3%にした例を挙げましたが、その理由は、ハイリスク・ハイリターンを期待せず安定した資産運用を求める場合、利回り3%程度を目標とした、安定型のポートフォリオを作成する人が多いと考えられるからです。

試しに安定型ポートフォリオを検討してみましょう。
ここでは、投資対象として国内債券、海外債券(先進国・新興国)、国内株式、海外株式(先進国・新興国)を設定してみます。
それぞれにリスクが異なります。株式は債券よりリスクが高く、株式の中でも海外株式は国内株式よりリスクが高い傾向にあり、海外株式のなかでも新興国のほうが先進国よりもリスクが高くなります。
さてその組み合わせですが、例えば「リスクが低い国内債券40%、比較的安定している国内株式20%」「先進国の債券30%、先進国の株式10%」と配分し、守りを固め、小さいもののリターンを期待するという構成です。

これでは守り一方で物足りないという場合、「国内債券20%、国内株式20%」とし「先進国債券20%、先進国株式20%」、そして「新興国債券10%、新興国株式10%」というポートフォリオも考えられるでしょう。
新興国債券、新興国株式の割合が低いのは、新興国の場合、政治経済が安定しておらず政治変動や経済破綻が起きる可能性、いわゆるカントリーリスクがあるからです。
もちろん、海外新興国の国債・株式、海外先進国の国債、株式を中心にした、より大きなリターンを狙ったポートフォリオも考えられます。しかし、やはりその際にも「投資目標」「投資期間」「リスクの分散」と照らし合わせながら、ポートフォリオを構築していくことが大切です。

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