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2019.09.07

投資信託を活用しよう

積極的に活用しよう!投資信託の目論見書と運用報告書

積極的に活用しよう!投資信託の目論見書と運用報告書

(概要)投資信託を上手に活用するためには目論見書と運用報告書をしっかり確認することが大切です。「目論見書」はその投資信託がどのような目的や特色を持っているかを説明した書類、「運用報告書」は、投資信託の運用成果をまとめたもので、成果だけではなく、どのように運用したか、今後の運用方針はどのようなものかも記されています。

 

投資信託の目論見書と運用報告

投資信託の「目論見書」は、その投資信託がどのような目的や特色を持つものであるかを説明した書類です。単に「目論見書」と記載されることもありますし、「投資信託説明書(交付目論見書)」と記載されることもあります。

そして「運用報告書」、名前のとおり、投資信託の運用成果をまとめたものですが、成果だけではなく、どのように運用したか、今後の運用方針はどのようなものかも明記されています。

いずれも投資信託の中身を理解する上で重要な書類です。

 

目論見書を見る際のポイント

目論見書を見る際のポイントをご紹介しましょう。

(1)ファンドの目的や特色を確認する
目論見書には、まずファンドの目的と特色が書かれています。

「目的」には、たとえば、海外新興国の株式への投資によって信託財産の成長を目的とする、あるいは円建ての公社債に投資することで信託財産の安定的な収益を確保する、というように、そのファンドが目指すものが示されます。

「特色」とは
「どこに投資するのか」→国内・海外・国内外
「何に投資するのか」→株式・債券・不動産投資(リート)・コモディティー(商品)・あるいは複数の資産への投資

というように、「どこに」と「何に」投資するかということが中心になります。

そして「ファンドの仕組み」も示されます。ファンドには、株や債券に直接投資するタイプのほか、ベビーファンドが集めた資金を、マザーファンドを通じて投資するファミリーファンド方式もあります。また、運用会社が別の投資信託に投資するファンドオブファンズ方式もあります。ここでその点も明記されます。

そして、「分配の方針」。年1回、半年に1回、あるいは毎月という分配の頻度、分配金額を決定する際の方式も示されますので確認しておきましょう。

(2)投資リスクを確認する
投資信託はリスクがあります。債券や株式には価格が変動する「価格変動リスク」、外国資産で運用するファンドは「為替変動リスク」があります。その説明や「他の代表的な資産クラスとの騰落率の比較」などの参考情報のほか、「リスクの管理体制」の説明もあります。

(3)運用実績を確認する
運用実績では「基準価額・純資産の推移」「分配の推移」「主要な資産の状況」「年間収益率の推移」などが示されます。

投資信託をこれから始めるという場合、ファンドの規模や安定性に注意しましょう。

(4)手続・手数料を確認する
目論見書の「お申し込みメモ」には、購入単位や購入価格、信託期間や繰上償還の条件などが書かれています。また「ファンドの費用・税金」には、購入手数料、信託財産留保額(解約時に支払う費用のこと)、運用管理費用(信託報酬)が示されています。

中長期での投資を検討する場合、運用管理費用(信託報酬)に注意しましょう。購入手数料や信託財産留保額と違い、保有期間中ずっとかかるものだからです。

 

目運用報告書を確認する際のポイント

次に、運用報告書を見る際のポイントをご紹介しましょう。
運用報告書は決算期ごとに作成され、「運用実績」「投資環境」「今後の運用方針」「費用明細」が示されます。

(1)運用の結果を確認する
「運用実績」では、ファンドの運用結果を確認できます。

そのうち「基準価額の推移」では、基準価額や分配金再投資基準価額、市場の動きを表すベンチマーク、ファンドの規模を表す純資産総額の動きをグラフで見ることができます。

市場の値動きを表すベンチマークとファンドの動きを比較することで、ファンドの値動きが市場環境によるものか、ファンドの運用によるものかを判断することができます。

またファンドの実質的な運用成果は、分配金再投資基準価額で表されると言えますから、これも要チェックです。

そのほか「騰落率や純資産額の推移」「代表的な資産クラスとの騰落率の比較」「当該投資信託のデータ」などを確認しましょう。

(2)成果の理由を確認する
「投資環境」においては、どのような環境の中で運用が行われたか、なぜ現在の成果となったかを知ることができます。

(3)今後の運用方針を確認する
運用報告書にある「今後の運用方針」は、現在持っているファンドを継続して保有すべきかどうかの判断材料になります。経済情勢に大きな変化があった場合、運用の方針を変えるケースもありますから要チェックです。

(4)費用明細を確認する
投資信託の運用にかかった費用がまとめられています。現在、保有しているファンドの運用コストを知るのはもちろんですが、類似のファンドとの比較を行うことができます。

目論見書も運用報告書も難しい言葉も出てきますから、慣れないうちは読むのがたいへんかもしれませんが、二つとも重要な書類です。しっかり確認するようにしましょう。

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