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2020/08/13(木)

【介護事例①】親の介護に直面した時。どうすればいいのか?

介護 介護保険 要介護

<事例概要>地方に住む親の様子がちょっと気になる。介護が必要になったら?

神奈川県の内田純一さん(仮名45歳)は、山形県内に母(75歳)が一人で生活しています。父が亡くなって20年以上になりますが、近所には親戚や知り合いも多く、これまで一人で元気に暮らしていました。

「お盆やお正月には、私も家族を連れて帰省したりしています。ところが最近、対応が少しおかしいんです。話しかけても返事をしなかったり、この前、電話したときは私が誰だか分からないようで…」

内田さんは今後もし、母の介護が必要になったらどうしたらいいのか、具体的な手続きのことはまったく分からず、急に不安になってきたそうです。

<状況解説>

かつて、高齢になって介護が必要になった人は、周りの親族が面倒をみていました。しかし、それではあまりに負担が大きいということで、2000年から介護保険制度がスタートしました。

介護保険制度では、市区町村が保険者(介護保険事業の運営者)、40歳以上の国民が被保険者(保険料を負担)、そして保険者の認定を受けた人が要支援者・要介護者となります。そして、要支援者は2段階、要介護者は5段階のレベルに応じて、一定の自己負担(所得に応じて1~3割)で各種の介護保険サービスを利用することができます。

介護保険サービスを利用するには、市区町村に要介護認定を申請しなければなりませんが、その前にいろいろやるべきことがあります。内田さんのように親が遠方にいる場合、まず行うべきなのは、親の地元にある「地域包括支援センター」に相談することです。

「地域包括支援センター」とは、介護についての公的な相談窓口です。介護が必要になる前から相談できるので、親と一緒に出向いてみるとよいでしょう。介護保険のしくみや地域のサービス情報などについて話を聞き、介護保険のしおりや各種サービスの冊子などももらっておきます。

次に行っておくべきなのは、かかりつけ医を決めておくことです。内田さんのお母さんも持病で通院しているクリニックなどがあれば、その医師に主治医になってもらうよう依頼しておきます。要介護認定を受ける際には、訪問調査とともに主治医の意見書が必要になるからです。

実際に介護サービスの利用が必要になれば、市町村へ要介護認定の申請を行います。手続きの流れは次のようになっています。

要介護認定の手続きの流れ

要介護認定の申請ができるのは介護を必要としている本人、またはその家族ですが、内田さんのように親が遠方にいるような場合、「地域包括支援センター」などに代行してもらうこともできます。

要介護認定を受けたら、ケアマネジャーを決めます。ケアマネジャーは介護保険法に規定された専門職で、正式には「介護支援専門員」といいます。ケアマネジャーは、介護保険サービスの利用に必要な「介護サービス計画」(ケアプラン)を作成し、実際に利用する介護サービス事業者との連絡や調整を行ってくれます。内田さんのような遠距離介護では、ケアマネジャーの存在がとりわけ重要になります。

ケアマネジャーは各地に居宅介護支援事業所に所属しており、地域包括支援センターで居宅介護支援事業所のリストまたは「ハートページ」という冊子をもらい、そこから探すのが一般的です。

実際には、ケアマネジャーが所属する居宅介護支援事業所は、訪問介護事業所やデイサービスなどを併設しており、どのような介護保険サービスを利用するかということと一緒に検討するとよいでしょう。

こうした点についても、地域包括支援センターで相談できます。

<追記>

一度にすべて理解するのは難しいかもしれませんが、なるべく早い段階から情報を収集し、いざ親の介護が必要になったらどうすればよいのか、具体的なイメージを持っておきましょう。

介護に対して経験者に話を伺うと、いきなり直面することは精神的にも肉体的にも厳しかったという意見が多いようです。

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