2019.10.12
ライフプランニング
住宅ローンを組む前にライフプランの作成は必須!!
ライフプランの基礎知識
(概要)結婚して子供が生まれると考えることのひとつとして、今後かかる教育費、そして住宅の購入費などがあります。選択肢として、賃貸を選ぶ家庭もあるかと思いますが、今回はマイホームの購入費用に関して、事前にライフプランを作成しておくことの重要性についてご説明します。
人生のなかでも大きな決断となるマイホーム購入
国土交通省が毎年公表している住宅市場動向調査(平成29年度版)によると、分譲戸建住宅の平均取得年齢は39.6歳、分譲マンションは44.1歳となっています。また一世帯あたりの平均居住人数は戸建て住宅で4人、分譲マンションで3人です。
世帯主の年齢から見て、定年まで時間があることから、なるべく早いうちに購入をしておこうといった考えが見えます。しかし、この結果から「自分も急いで住宅を購入しなければ」といった考えを起こすのは危険です。
以前のように景気がよく、収入も右肩上がりで伸びていくことがわかっていれば、それでも問題はなかったかもしれません。しかし、現在の先行き不透明な時代において、いつ今の会社がなくなってしまうかわかりません。自分がリストラされてしまう可能性も、ゼロではありません。
先述した調査では、分譲戸建て住宅を購入した人の68.7%、分譲マンションを購入した人の63.5%が住宅ローンを利用して購入を行っています。つまり、およそ3分の2の人が、何かしらの事情で収入が途絶えてしまえば、住宅ローンの支払いができなくなってしまう可能性が非常に高いということです。
そこで、万が一に備えてやっておくべきことがライフプランの作成です。
住宅ローンを組む前に考えておくべきライフプラン
先述した調査では、住宅ローンについて「非常に負担感がある」と「少し負担感がある」と回答した人の合計は分譲戸建て住宅で58.6%、分譲マンションで63.1%です。
この結果から、半数以上の人が多少なりとも負担を感じているということがわかります。そして、そう感じてしまう大きな要因として、きちんと今後の人生設計(ライフプラン)を立てずに住居を購入してしまったということが考えられます。
人にもよりますが、30~40代の多くは、残りの人生について考え始める最初の時期でもあります。
結婚をしていない人であれば、結婚をするかしないかの決断もあります。結婚していれば、子供は何人欲しいか、車を所有するのか、住宅を購入するのか、そして老後の生活資金はどうするのか。これら全てではないにしろ、そうしたことを少しずつ考え始めるのではないでしょうか。
ただ漠然と考えているだけでは、今後どうしていけばよいかは明確になりません。特に結婚していて、家族を養う立場にいる人にとって、自分だけではなく家族とともに暮らしていくためにも、ライフプランはしっかり作成したうえで、どこにどれだけのお金を使うかを決めていかなくてはなりません。
住宅ローンは、金額的にライフプランの中でも大きな比重を持ちます。そういった意味で、ライフプランは住宅ローンを組む前に考えておく必要があります。
何歳で住宅を購入するかを決め、それに合わせたライフプランの作成を
ライフプランを作成する際、まず何歳で住宅を購入するかを先に決めることをおすすめします。
すでに子供がいる場合は、子供の成長に合わせ、幼稚園や小学校に入学する、もしくはその前年までといった形で決めると、その後の資産計画が見えてきます。
子供がいない場合は、子供を持つ年齢をある程度予測し、それを元に考えるとよいでしょう。どちらにしても、住宅購入資金と教育資金はともに多くの費用が発生しますので、セットで考えないと、必ずどこかで無理が生じてしまうことになりますので注意しましょう。
住宅ローンを組む前にライフプランを作成しておけば、万が一、収入がなくなってしまった時のために、事前にいくら準備しておかなければいけないのか、10年後、20年後に無理なくローンを支払っていくためには、どの程度の収入が必要なのかもわかります。
そうなれば、住宅を購入するための自己負担金はいくら必要なのかも見えてきます。後になって支払いができなくなり、せっかく購入した住宅を手放すといったリスクも大幅に軽減できます。
自分が支払うことができる予算の範囲内で、満足のできる住宅を購入することができれば、その後の生活、子供の教育費、老後にかかるお金も準備しやすくなります。家族の明るい未来のためにも、ライフプランは必ず住宅ローンを組む前に行いましょう。