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2019.11.08

ライフプランニング

50代ライフプラン・マネープランのポイントは?

年代別ライフプラン

(概要)50歳になると、老後がいよいよ現実味を帯びてきます。職場では要職につき、結婚して子供がいる場合、高校、大学に通う学生、場合によってはすでに社会人になっているといった人も多いでしょう。

この年代になると、職場で定年までにどの位置にいけるか、子供の教育費の先行き、公的年金の見込み額などがある程度見えてきます。そのため、その後の生活設計も立てやすくなるのではないでしょうか。そこで今回は50代で考えるべきライフプラン、マネープランのポイントについてご紹介します。

 

退職までに貯めるお金

50代に入ると、一般的に定年退職までのこり10~15年です。企業によっては、定年を65歳以上に設定しているケースもあります。また現在の少子高齢化の現状から、今後は再雇用制度の年齢の上限がさらに上がる可能性もありますが、今回は65歳から老後に入ることを前提として考えていきます。

冒頭でも触れたように、50代に入ると、仕事、子育て、住宅ローン、支給される年金などのおおよその金額がわかります。

そのため退職までのライフプラン、マネープランは比較的、立てやすくなります。ポイントは退職後にどのような生活をしたいのかを明確にすることです。それによって老後に必要な金額がわかり、残り10~15年で貯めるべき額が決定します。

貯金額の目安ですが、前述したように退職後の生活設計によっても変わってきます。ちなみに退職後の支出額に関しては、夫婦2人で老後生活を送る上で必要と考えられている「最低日常生活費」を見ると、平均額は月額で「22万円」となっています。(公益財団法人生命保険文化センターが平成28年12月に発表した「生活保障に関する調査」より)

また、経済的にゆとりある老後生活を送る費用としては、この22万円プラス12万8000円は必要とあります。これを足して月額で約35万円あれば、比較的ゆとりを持って老後を送ることができるといえます。

これを基に、厚生労働省が発表した平成29年簡易生命表で、男性の平均寿命を掛け合わせてみると次のようになります。

男性の平均寿命 約81歳―定年退職年齢65歳=16年
22万円 or 35万円×(16×12カ月)=4,224万円~6,720万円

この4,224万円~6,720万円から、現在の貯蓄額、公的年金の支給額を差し引いた金額が、一般的に退職までに貯めておきたいお金の総額になります(ただし女性の平均寿命は87.26歳のためこれ以上必要な場合もあります)。

 

残りの教育費と住宅ローン

50代になり、定年退職までにどの程度の貯蓄ができるかは、その時点の収入により異なります。そして、収入を確認する以上に意識してほしいのが、教育費と住宅ローンがあとどれくらい残っているか。これが重要なポイントになります。50歳になったら、まず教育費と住宅ローンの残債を確認するようにしましょう。

20代のうちに結婚して子供が生まれている場合、50代になればすでに子供も独立しているため、教育費はかかりません。しかし、仮に35歳で子供が生まれた場合は、50歳になった時点で15歳のため、これから高校、大学と最も教育費がかかる年代になります。

子供がすでに独立していれば、その分貯蓄額を増やすことはできますが、まだ高校生であれば、貯蓄額を増やすことは難しいでしょう。しかしできる限り、これまでと同じ貯金額を維持できるようにします。

次に住宅ローンですが、一般的な住宅ローン期間は30~35年です。仮に30歳で購入していれば、60~65歳の定年までには住宅ローンを終了させることが可能です。

しかし35歳以上で購入したのであれば、定年退職までに住宅ローンを終了させることは難しくなります。こういった時、通常は退職金を使って終了させますが、その場合、老後の生活資金に回すことができなくなることを想定したマネープランを立てる必要があります。

また住宅に関しては、ローンが終了する時期はちょうど、リフォームの時期と重なることが少なくありません。仮に定年退職前に住宅ローンが完済したとしても、リフォームにかかる費用をマネープランに組み込むことを忘れないようにしましょう。

 

50代は老後資産を積み上げる最後の10年

定年年齢が60歳から65歳に引き上げられ、企業や業種によっては65歳以上でも働くことが可能になったとはいえ、給与はそれ以前に比べれば大幅に引き下げられてしまいます。そういった意味では、50代は老後資産を積み上げる最後の10年といえます。

早いうちに結婚し、子供が独立していれば、50代は大きく貯金額を増やせる年代です。しかし35歳以上で結婚した場合は50代でも教育費、住宅ローンといった大きな支出が残っています。そのため、仮に仕事で順調に出世し、給与が大きくアップしたとしても、50代のうちはできるだけぜいたくを我慢し、老後の生活に回せるようにしっかりと貯蓄する必要があります。

50代は、少しでも快適な老後生活を送るための最終期間という意識を持ったうえで、ライフプラン、マネープランを設計していくことをおすすめします。

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